パリ日記も最終章となり、このページはタイトルどおりの断片あれこれです。貧乏旅行ゆえ、ランチにはもっぱらニュテラというチョコクリームのクレープとかケバブのサンドウィッチ(サンドウィッチグレックという)など、パリでは3歩あるけば見つかる屋台のファストフードラヴ、だったワタクシ。夜はもっぱら自炊だったのであまりレストランに入る機会はなかったのですが、オペラ座近くにあるレストラン「シャルティエ」にはランチタイムに2度ほどいきました。古い駅を思わせる年期の入った内装、気さくで親しみやすいギャルソン、おまけに前菜からデザートまでしっかり食べても10ユーロそこそこという安さ!この紙のメニューはこっそり1部持ち帰って、今ウチの冷蔵庫に貼ってあります。ときどき眺めては、エスカルゴも食べたかったな〜なんて。次に訪れる時にはメニューを見ずともオーダーできそうです(笑。

  

そして、次の画像はアッチュム畠井さんに教えてもらったARTCURIALという本屋さん。ここは古本屋でなくアート専門の新刊書店なのですが、貴族の邸宅風の門構えで、あらかじめ知らなければ絶対に本屋とは気付かないロココな外観。中に入ると金色と紫(!)に壁が塗りわけられており、奥にギャラリーもあってゆっくりとアートを満喫できました。メトロのフランクリン・ルーズヴェルト駅上がってすぐ、シャンゼリゼ大通り沿いにあります。http://www.artcurial.com/

  

そして、この2点はパサージュ・ブラディというインド人街の中になぜかあったパリのコスプレ屋さん。画像のような貴族の衣装とか、着ぐるみ、星の王子様みたいのまでウィンドーを見ているだけでもけっこう楽しめます。パサージュ・ブラディへはカレーを食べようと思っていったのですが、居並ぶ呼び込みがあまりにあやしすぎてついに入る勇気がでなかったのでした。

 

 

 

で、最後のがサンマルタン運河沿いにあるアントワーヌ・エ・リリというブティックとカフェ、雑貨屋がカラフルに塗りわけられて3軒並んだおしゃれ女の子ショップ。映画で有名な「北ホテル」などがある界隈ですが、この辺にあるアート系の本屋とかレコードショップは日本のお店にかなり雰囲気が近くて、一瞬堀江とか代官山あたりにいる錯覚に陥りました。実際、日本の雑誌「Relax」とか日本のデザイン書などもたくさん置いてあってビックリ。たいてい若い店主が仲間たちと楽しそうにやっていて、気軽に声をかけてくれたりもします。
今回の旅はもうこんなには無理かもしれない…というほど長期だったうえ、お金はないけど1人でぼんやりする時間だけはたっぷりあったので、このままパリで暮らせたら…ついセーヌのほとりで妄想してしまいました。あこがれのパリは映画や雑誌でみていたパリとは明らかに違っていて、その素敵な誤差をうまく言葉にできない感じというのでしょうか。


ちなみにパリで見た最も忘れ難い光景とは…大好きなシャーロット・ゾロトウの写真絵本に「The Moon was the Best」というのがあるのですが、この本のママンのごとくいちばんは夜にアパルトマンのキッチンの窓から見えた月とエッフェル塔!夜になると塔全体がライトアップされて輝くのですが、さらに塔の先端からレーザー光線がでて月光と交錯し、それはそれは魅惑的な夜空のショウが繰り広げられるのです。今でもあの窓を思い出すたび懐しさで胸がいっぱいになります。ちなみにこの絵本、「パリのおつきさま」というタイトルで日本語訳もでているのですが、題字がアルファベットで入っている洋書を買った方がぜったいかわいいと思います。かくして、私の旅は終わったのでした。


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