ようやくパリ暮らしに慣れてきた頃、次号のgris-grisのためインターネットの古本屋さんアッチュム・ポワン・コム(http://www.aaaaatchoum.com/)主宰の畠井さん(→画像、左はその旦那さま)にお会いして取材させて頂きました。サイトの方をずっとチェックし続けていて、その只ならぬセンスのよい品揃えがずーっと気になっていたのです。カルチェラタンにほど近い静かなアパルトマンにお邪魔し、フランスの古本事情やあこがれのパリ生活についてあれこれお喋り。お部屋にあふれるフランスの60〜70年代の子供のおもちゃ&絵本があまりに可愛く卒倒しそうになりつつ…時間を忘れて夢中になったひとときでした。とっておきの秘蔵本などもいろいろと見せていただいたので、内容はgris-gris03号にて乞うご期待!

  

上画像(↑)は日仏を股にかけて活躍中の映像作家、畠井氏のデザイン事務所ル・ピヴォの内部(サイトはコチラ→www.lepivot.com)。オベルカンフという今パリで若者が多く集まる注目のエリアにあるのですが、日本のデザイナー諸氏が見たら羨ましがること請け合いというほど広い!そして天井が高い!真っ白な壁、無造作に積まれた資料がまさに最先端な雰囲気を醸し出していました。CMやTV番組のオープニングロールなどをつくってらっしゃるそう。

そして下(↓)画像は、夫妻に連れていって頂いたレ・アールの映画館フォーラム・デ・イマージュでの一幕。「カルダーのサーカス」という子供用のプログラムを観たので、館内は9割が親子連れ。フランスの子供って個々に見てもむちゃくちゃ可愛いのですが、一堂に集まるとまさに壮観。上映後に司会のおじさんが出てきて子供たちに映画の感想を聞いていたのですが、幼い声で妙に大人びた感想を言うのがなんともほほえましかったです。アレクサンダー・カルダーといえばモビールの作品などが有名ですが、こんなにお茶目な映像もつくってたんですね。

 

  フォーラム・デ・イマージュはプログラムも大人用と子供用に分かれていて(シャルロット表紙のが大人用、イラストのが子供用)子供用の方を見ると日本のアニメ「千と千尋の神隠し」や「じゃりん子チエ」などが上映されていて吃驚。畠井氏によると日本のアニメはフランスでとても人気があって、上映時にはいつもかなりのお客さんが入るのだとか。

 
34, rue Etienne Marcel-Paris 75002 Tel. 01 45 08 01 03

その後、エチエンヌ・マルセルで開かれていたDesign Au Puceというミッドセンチュリーものばかり集めた蚤の市を見学。(←)画像はその帰りにお茶した、その名もエチエンヌ・マルセルという素敵カフェにて。場所柄ファッション関係者が多く集まる人気店だそうで、内装はエスプリの効いたレトロフューチャー風。フランスでもミッドセンチュリーが流行りなんでしょうか?バナナ味のホットミルク&パンケーキなどのメニューも今っぽい味わい。今どきの日本のカフェに近い雰囲気を持ちながら、パリらしいスケールを感じさせるお店でした。

 

 

最後にコドモつながりということで、滞在中通いつめた大好きなお菓子屋さんをひとつご紹介。ヴォージュ広場のほど近くにある、ア・ラ・メール・ドゥ・ラ・ファミーユは1761年創業。ベルエポックの雰囲気を今なお残す外観に、一歩足を踏み入れるとなにやら懐しい雰囲気。子供の頃通った駄菓子屋さんって、こんな木製のガラスケースに入れておせんべいなど売ってましたよね!もちろんケースに入っているのは南仏の銘菓カリッソンとか、季節ごとに新しいのがでるキノコや動物型のあまいあまい砂糖菓子などですが、見ているだけでコドモ気分でわくわくしてきます。

なんと、1920年頃の映画や児童文学などにでてくる半ズボンの少年たちがくわえていた“甘草”などもありました。どんな味だろう…と想像するだけだったお菓子が目の前にあってちょっと感動。他に、量り売りのおいしいショコラや店頭の古めかしいマシーンからサーヴしてくれるアイスクリームなど、子供たちの好きなものはすべてここに揃っている感じ。有名パティシエの高級スイーツが百花撩乱のパリですが、ここのお菓子はプチ・ニコラ気分でセーヌ沿いを歩きながら味わうのがよく似合います。 A la Mere de la Famille/4, Rue du Pas de la Mule 3e

  



 

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