パリでは蚤の市、アンティークフェア以外にも美術館、博物館、ギャラリー、ドゥオモというところにある競売場(すべての部屋の壁が真っ赤なのが印象的でした)まで、乏しい資金が許す限りいろいろと廻ってきました。この章では、中でも印象的だったところをいくつかご紹介。古典的なところでは、なんといっても庭にバラが咲き乱れるロダン美術館!行ったのはパリでは珍しくとてもよく晴れたあたたかい日で、庭のカフェでのんびりお茶もしてきました。しかし、たまたま入館時から仲睦まじいゲイのカップルと一緒になり同じペースで廻っていたため、どの部屋にいても彼らが窓辺で手を握りあい濃厚にキスする姿が目に…“愛”をテーマにしたエロティックな作品が目玉だけに、その筋の方々のお気に入りの場所でもあるのかな??




また、パリの街は現代建築の宝庫でもあります、有名なジャン・ヌーヴェル設計のアラブ世界研究所やカルティエ財団現代美術館etc.中でも私が最も気に入ったのは、ビブリオテークというところにあるコルビジェ設計のアルメ・ド・サリュという建物(←画像参照)。フレンチっぽいカラリングで塗りわけられたエントランスや窓がとってもフォトジェニック!実はここで救世軍のバザーがあると聞いて出かけたのですが、残念ながら場所が変更になり年内はもう終了したとのことでした(蚤の市のない平日に、雑貨や古本の掘り出し物が1ユーロとかで探せるということで楽しみにしていたのですが…)。来年以降に、パリへいく予定があって興味がある方はコレが移動先アドレス&電話番号ですのでよろしければ是非→。Association Emmaiis/23 rue Denis Papin 94 Ivry sur Seine/Tel: 01 49 60 83 83



  

そして、現代美術ならやっぱりはずせないパレ・ド・トーキョー!入館すると、フードスタンド風のかっこいいチケット売場、そして近未来風のステキカフェにまずやられます。ミュージアムショップには今世界中で最も先端的なもの、クールなものが大集結。ここで特におもしろいなと思ったのが画像(↓)のDana Wyse(ダナ・ワイズ)という人の作品。錠剤やカプセル、注射器などをパッケージした“作品”が、すべて8ユーロ前後でドラッグストアのように売られているんです。それが、「神を信じる」「(インスタントですぐできる)幸福な幼年時代の記憶」「老いの真実を受け入れる」etc. 今すぐ飲みたいおクスリがいっぱい!大いにウケて、あれもこれもと目移りしてしまいました。ちなみに、画像のクスリは「母親をすばやく理解する」「愛を永遠にとどめる」「人生の意味を理解する」「アフロヘアになる」………。もちろんパリジャン&パリジェンヌにもダナ・ワイズコーナーは大人気で、皆クスクス笑いながらさまざまなあり得ない(あったらいいな?)パリの妙薬を物色していました。

  

この人の作品はパリ郊外にある「ペリフェリ」というギャラリーで扱っているので、他の作品もじっくり見てみたいという人はペリフェリサイト(http://www.laperipherie.fr/)へどうぞ。ペリフェリへは結局、今回の旅では時間切れでいけなかったのですが日本が誇るフードユニット、GOMAがここで個展を開いたり、オーナーのマルティーヌ・カミリエリの本が最近日本でも翻訳されるなど、なにかと今話題のおもしろそうなギャラリーなんです。

最後に、これも今回はいけなかった自然史博物館のド迫力の看板。「進化ギャラリー」には、実物大の動物達の剥製が展示されているそうで写真を見るからに凄そう。またパリを訪れる機会があれば、ノアの箱舟に思いを馳せながらゆっくり見てみたいところです。

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