|
2005.2/15 tue. アーサー・ミラーの死
 |
アメリカを代表する劇作家、アーサー・ミラーが10日に亡くなったとか。享年89才。
「セールスマンの死」の作者であるのと同時にあのマリリン・モンローの3人目の夫としても有名な人ですが、私にとってのミラーといえばこの「ジェインのもうふ」。7〜8才の頃すごく好きだったこの本が、実はアーサー・ミラーが子供たちのためにはじめて書いたものだったと知ったのは20才をすぎてから。
当時から小学校の図書室で女の子たちが何人も貸し出しの順番待ちをしているほど人気の本だったのですが、今なお版を重ね、児童書のマスターピースとなってます。本文のイラストレーションはモノクロなのですが、毛布のところだけあまく懐かしいピンクで色がつけられているのが印象的。タッチも絵本だからといって子供っぽくはなく、上品で洒脱。フランク・キャプラの映画みたいな、古き良きアメリカの平凡だけれどしあわせな家庭の雰囲気があたたかく伝わってきます。 |
内容は赤ちゃん時代からそれにくるまれて育ち、いつもそばにあったお気に入りのピンクの毛布を通してジェインという女の子が少しづつ大人になっていく物語。ミラーは「鳥小屋の中の見知らぬ鳥」のようなマリリンに魅せられ結婚したそうです
が、
重症ファザコンの彼女にとってミラーは父親のような存在だったのでしょうか…
この物語にもまさに娘の成長を見守る父親のようなミラーのやさしさがあふれてます。
周知の通りマリリンとミラーの結婚生活は結局5年ほどで破局したわけですが、ジェインが大好きな毛布とお別れしなくてはならなかったように、なにかに依存しては生きていけないことを彼女は悟ったのかも…。改めて読み返してみると、成長とは「大切なものとの別れの記憶」でもあるんだなーとちょっと切なくなりました。 |
|
2005.1/21 tue. どこかで春が…
  
久しぶりに四天王寺蚤の市へ。早朝なのと寒波のせいか人はまばらでしたが、古いものをボ〜ッと眺めているだけでもシアワセです。基本的にこれ以上モノをふやしたくないので、買うというより見るのが目的なのですが、それでも欲しいものに出会ってしまうこともあり…
今日も子供用の木製椅子に心魅かれ、小1時間迷った あげくあきらめました。あと千円安かったらまちがいなく買っていたでしょう。
蚤の市のもうひとつの楽しみ、甘酒やおでん、ドーナツ、四天王寺名物のこんにゃく(!)の屋台をたのしんだ後、植木市をブラブラ。 画像はかわいいミニ盆栽のお店。白梅、雪割草などはやくも春の花がいっぱいでした。外はこんなに寒いけど、春はもうそこまできてるみたい。
2004.12/21 tue. 冬の京都へ
朝から恵文社古本市へ。平日にもかかわらずすごい人で、皆口数少なく掘り出し物を誰にも渡すまい!!という静かな熱気に包まれていました。おもしろい本が揃っていたのですが、なんだか皆さんの勢いに気圧され結局Louleのフリペ「乙女新聞」と「乙女のレトロジャーニー」パンフのみGET。恵文社に山村光春さんの「イライザのクリスマスレシピ」があるかなー?と思っていたのですがなくて、なぜかその帰りに寄った荒神口のパン屋「hohoemi」で発見。
「イライザの〜」はすばらしい出来映えで、やっぱりさすが山村さんです。紙もちゃんとした厚紙で、しかもけっこう大判の本だったのですね。その後、「村上開新堂」から前から訪れてみたかった京都芸術センターへ。平成5年に閉校になった明倫小学校をアートの拠点として再利用しているのですが、カフェありギャラリーあり図書室ありのとてもやすらげる空間。
枚方のソーイングギャラリーほど古くはないですが、昭和初期のモダンな雰囲気をそのまま残す建築や、校門入ったところにある二宮金次郎像にもノスタルジーを誘われます。ここのオリジナルグッズであるポストカード(校舎をステキに撮ったもの)やマーク入り便箋、ペンなどは知られざる京都土産かも?いつものように出町柳からレンタサイクル借りて周遊していたのですが、夕方になるとさすがに耳がちぎれそうに寒く早々に帰途についたのでした。

シンプルでとてもかわいい荒神口のパン屋さん「hohoemi」。ヌガーやジャム類もおいしそうでした。

村上開新堂でロシアンクッキー購入。ひとつひとつ大切そうに袋にくるまれていて懐かしい味わい。

京都芸術センターの内部はこんな感じ。ふむと心地よく軋む床、上履きをはいて歩きたくなります。
2004.11/8 mon. 新女性手紙文集
 |
帰国してみたら、いま東欧やロシア、日本の古い切手がちょっとしたブームなんですね。郵便や手紙にまつわるものって、どうしてこんなにわくわくするんでしょう。
「手紙の書き方」的な古本も大好きで集めているのですが、これは最近手に入れた1 册。表紙のあざみ柄も愛らしい「新女性手紙文集」(昭和二十二年/講談社刊)。深尾須磨子や城夏子、中村汀女など総勢50名の女流作家(超豪華メンバーです)が、さまざまな状況に応じたお手紙の書き方を指喃してくれるというもの。「お料理の手習いを頼む」「貸した本を催促する」「潮干狩りに誘う」などなど今でもけっこう使えそうなものから、飼い始めたばかりの子猫の様子を知らせる手紙、友人の日傘を間違えてもって帰ってしまったことを詫びる手紙などなど…これ自体が短編小説のような美文・名文が満載。当時の女の人は皆こんな優雅な言葉使いで手紙の遣り取りを楽しんでいたのでしょうか??ちょっとうらやましいです。
中でも印象的だったのが「失戀の友へ」という手紙。「東の國でも西の國でも、寒い國でも暑い國でも、戀は人の花でした。そうしてそれはたとえ英雄であろうとも、その花は可憐で萎みやすい花だったのです。その花の咲く園は詩の園だつたと思います。あなたは詩をおつくりになつたまででした」。
………どうです?失戀した友への励ましにこんなヲトメ仕様な手紙。しかも前の持ち主がここに青いペンでラインを引いてをり、どうもこの文を参考に知人に手紙を送った模様。手紙の上では、ふだんあまり使わないきちんとした季節のあいさつとか、「草々」「かしこ」とか手紙的な言葉をあえて使った方がより気分が盛り上がる気がします。
パリでも「郵便博物館」は一応おさえてきたのですが、 残念ながらエントランス付近が改装中で展示は無料で見れたもののお目当てのLA POSTEグッズは買えず…。
いかにも観光地!な名所旧跡ポストカードなども好きで、ふだんは筆不精なのに旅に出るとここぞとばかりに筆まめになってしまいます。そういえば、パリ初日にエッフェル塔で会った女の子たちが、塔の2Fにある郵便局からポストカードを送るとエッフェル塔のスタンプを
押してくれるとかで家族への手紙をそこから出していました。 事前にリサーチして用意していたらしいのですが、 よく調べるなぁ…と感心。ここには「プチ・ニコラ」で知られるサンペ氏の切手なども売っていてかわいかったです。パリ、手紙、そして恋文とくれば思い出すのが、セルジュ・ゲンズブールの「Enrelisant
ta lettre(君の手紙を読み返しながら)」という曲。女の子からの熱烈なラブレターを読みながら、そのスペリングのミスを指摘していくというもの(!)。されるほうにしてみたら立ち直れないかも?的ひどい歌詞ですが、ゲンズブールっていかにもそういうことしそうですよね…。
|
2004.9/13 sun. ダーチャの古本市

ものすごい多忙につきこのところ古本から縁遠い日々だったのですが…この週末は久々に中崎町のsoramimibuncoさんとか、新世界のダーチャetc、ニューウエイブな古本屋さんをいろいろ巡ってきました。画像はダーチャの店内&本棚(とらんぷ堂さんや、古書ノスタルジアさんも出品)。ロシアの絵本や文房具など雑貨も少し置いてあってかわいかったです…。関西では有名な某美術ライターの方が主宰されているとか。夕方近くにいったのでムーディな雰囲気に写っていますが、本当はもっと光あふれる明るいお店です。昨年秋にはすでにオープンされていたそうで、その間フェスティバルゲートには何度かきていたのに不覚にも存在にまったく気付いていませんでした。
帰途、信号待ちをしていたらス〜ッと男の人が寄ってきたのでYa◯oo BB?それともキャッチセールス?と思わず身構えたのですが、「お願いします受け取ってください!!すぐ捨ててくれていいですから…」とやたら低姿勢で懇願されたのでつい受け取ってしまったモノ。それが…すっごくブ厚い「女性のためのトクする高収入マガジン」でした。表紙のキャッチは「イケメンホストと行く夜景ナイトクルーズ」(笑)。さすが新世界というかなんというか…かばんにしまうのもなんだったので、自転車のカゴに入れて一応家までもって帰りました。
2004.9/3 fri. 夏の終わりに…近況いろいろ
 |
gris-gris02に早くもたくさんのお問い合わせいただき、ありがとうございます。01号と違って、今回は私の渡仏が時期的に重なってしまったこともありリストの更新などもタイムリーにできないのがかえすがえすも心残りです…。(でも9/22日までに切手が到着した分については、できるだけ出発前にお送りできるようがんばりますので。。)01も読んでいただいていた方が多いのですが、ひとこと感想とかメッセージを書いてくださる方が多く本当にうれしく思ってます(涙)。前回のときにいただいたメッセージも含め、大切に保存して励みにさせていただいてます。そうこうしている間にもう夏も終わりですね。私はその9月のフランス行きのため今年はほぼ夏休みなしだったのですが、いざ出発日が近づいてきてやや緊張気味です。今はヒマさえあれば本やネットで現地情報をいろいろと調べまくったり。サイトをご覧の方でパリのすてきな古本屋さん、文学カフェなど「ここはいっとくべき」ヲトメ的パリ情報をご存知の方はぜひ教えてくださいまし。画像は夏の終わりにふさわしい?デンマーク土産の人魚姫の置き物(実は大阪港にもこれとまったく同じものが…コペンハーゲン港から贈られたものらしいです)。
◯◯姫と名のつく物語は数あれど、子供のころ私がいちばん好きだったのがアンデルセン作のこれ。今思えば、なんでこんな悲しい話が好きだったんでしょうか。人魚が人間の女になった代償である「歩くたび足にナイフが突き刺さるような痛み」というのがすごくリアルに思えて、自分も痛〜い気持ちになったことを今でも思い出します。人魚は声も失ってしまうので、好きな人を前に「伝えたいことが伝えられない」というのももどかしくて切ない!(泣)いま読んだら号泣してしまうかも。今年は結局、一度も海とかリゾートっぽいところへ行けなかったので、せめて大阪港でこの人魚をみて夏を惜しんできます。。 |
2004.9/1 wed. またまたお久しぶりです。
 |
gris-gris02、一時はどうなることかと思いましたがなんとか完成(といってもまだ印刷あがってないんですが…)。画像は、私のいちばん好きな東郷青児氏の写真(60年代の別冊アトリエより)。ひと仕事終えた後でおいしそうに一服つけているところ。ご本人もとってもダンディーで素敵なんですよね。箱庭さんとの出会いで実現したこの企画、もともと東郷青児好きではあったんですが、人生の中でこんなに彼について考えることになるとは夢にも思いませんでした…。
webではフリペには入れなかったわたし自身の極私的な東郷青児にまつわる断片を少々。19才の時、京都ではじめてひとり暮らしをはじめたのですが、その時不動産屋に紹介された最初のアパートの廊下に東郷青児のレプリカが飾ってありました。そこ
は築40年以上は経っている古い女子寮で、建物全体になんともいえない不思議でレトロなムードが漂っていたのが気に入って即決(家賃は確か2万円くらいでした…)。戸川昌子女史の大塚女子アパートメントとまではいきませんが、なかなかイイ味だしてたと思います。そこに住みはじめてから、夜は京都の老舗ジャズ喫茶「ブルーノート」でバイトしてたんですが、ちょうど同じ木屋町だったこともあり「喫茶ソワレ」にもよくいったものでした。そんなわけで私の東郷青児は京都時代の記憶と深くむすびついているのですが、京都を離れ10年近く?経った今、縁あって現在の自分をカタチづくっている大切なものにまた再会できた気分です。ちなみにタイトルの“戀愛譚(れんあいたん)”とは、東郷装丁の作品が「ロリータ」や「サド公爵夫人」、谷崎作品などエロティックな男女の性愛を取扱ったものが多いことと、スキャンダラスな心中事件や作家・宇野千代との関係など青児自身の人生もかなり「恋物語的」であることから考えてみました。過ぎ去った夏の記憶と秋の気配の間の季節に(笑)、ぜひお楽しみいただければ、と思います。お手にとられた方は、感想などもぜひぜひお待ちしております。
|

Copyright 2003 bibliomania. All rights
reserved. |