エロイーズとマドレーヌ、どちらを好きかで世の中のオンナはだいたい、2種類に分けられるんじゃないかしら?と考えている今日この頃。今回は古本ではないけれど、洋モノ絵本の話題です。パリを代表する女の子絵本がマドレーヌなら、このエロイーズはまさにニューヨークそのものといえましょう。ちなみに私は断然エロイーズ派。だって窮屈で退屈なパリの寄宿舎より、ニューヨークのプラザホテルの最上階に住んでるってだけで(憧れのホテル・ライフ!)もうエロイーズの勝ち!って思いません?マドレーヌがいかにもお上品なヨーロッパの良家の子女風なのに対し、上流階級の娘というところは同じなのだけれど、おもしろいのはエロイーズが生まれながらに?身につけてるアメリカ的スノッブさ。散らかり放題のスイートルームで食事はすべてルームサービス、オーダメイドのディオールのドレス…決めゼリフは「つけておいてね、どうもありがと!」(笑)。でもエロイーズが言うとなぜかいや味にならないところがミソなのね。

AAAA

ちなみにマドレーヌは、自分とよく似たその他11人の女の子たちと寄宿舎で仲良く集団生活を送っているけれど、エロイーズに登場する子供はエロイーズただ1人。(友達と言えばベビーシッターのナニーと、ピンクのリボンをつけたカメのスキッパーディー&パグのウィニーだけだし…)
つまり、家庭教師がくるので学校にも行かないエロイーズにとって、世界とはこのプラザホテルに凝縮されてるわけなのです。ベルボーイやコック等の働く人々や、行き交うリッチで豪華なゲストたち…そんな『大人の社会』に、自分なりの方法で、たった1人で(孤独という言葉の意味さえ知らずに?)元気いっぱいに関わっていくエロイーズの姿は1955年の作にもかかわらずとても現代的だし、いかにもニューヨーク的だと思うのでした。マドレーヌは寄宿舎を出た後、たぶんお父様か叔父様に紹介された好青年と結婚してすぐに母親となったのでは…って気がするのですが(偏見かしら?)、エロイーズなら恋もキャリアも彼女流につかんで活躍してくれそうではないですか。作者のケイ・トンプソンのように、ハリウッド女優になってMGMの映画にだって、でたかもしれない。ともあれ、35年間におよぶ絶版の後2001年にやっとメディアファクトリーから邦訳がでたこのエロイーズシリーズ、おなじみのマドレーヌと並べ今の日本の6才の少女たちが魅了されるのはさてどちらのライフスタイルなのでしょう。ママから遠く離れて自由を謳歌するやりたい放題エキサイティングなニューヨークホテルライフか、パリの「つたのからまる大きな屋敷」の共同体の中で庇護され安心してぬ くぬく暮らす幸福か。この質問が日本の少女たちの自立度をはかるひとつの試金石となるかも!?(今回はちょっとフェミっぽい話題だったかしら…)

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